土地は境界線の杭がなくても売却できる?トラブルを防ぐ確認手順

2026-05-29

この記事でわかること

  • ・境界杭がなくても売却自体は可能
  • ・売却前の境界確認でトラブルを防げる
  • ・塀やブロックは境界線とは限らない
  • ・境界杭は自己判断で設置・移動しない
  • ・市道や水路に接する土地は官民境界も確認

前橋市で土地の売却や実家の相続、外構工事を進める際、土地の境界線を示す杭が見当たらず、不安になる方は少なくありません。塀やブロックがあると境界が分かっているように見えますが、実際の境界線と一致しているとは限らないため注意が必要です。


この記事では、土地の境界線を示す杭が見当たらない場合の確認方法や、前橋市で境界確定を進める際の注意点を解説します。

土地の境界線を示す杭がないと起こる
リスク

境界杭は土地の範囲を示す重要な目印

境界杭とは、土地と土地の境目を現地で確認するための目印です。図面上では土地の境界線を確認できても、現地で杭が見当たらない場合、どこまでが自分の土地なのか判断に迷う場面があります。

特に相続した実家や古い宅地では、過去の外構工事、舗装、植栽、経年変化などによって、境界杭が埋もれたり失われたりしている場合があります。

土地売却時に買主から確認を求められる場合がある

境界が不明確な土地は、買主にとって購入後のトラブルを想像させる不安材料になります。

例えば、購入後に隣地から越境を指摘されたり、建て替えや外構工事の際に境界確認が必要になったりする恐れがあります。そのため、売却前に境界の状況を整理しておくことは、契約条件の調整や価格交渉の要因を減らすための大切な準備です。

隣地トラブルにつながることがある

フェンスやブロック塀、駐車場などの工事を行う際に境界が曖昧なままだと、隣地所有者から越境を指摘されることもあります。
特に、以下の場面では事前確認が重要です。境界に関するトラブルは近隣関係にも影響するため、工事や売却の前に根拠を確認しておきましょう。

  • ・相続した実家を売却するとき
  • ・古いブロック塀を撤去するとき
  • ・フェンスやカーポートを設置するとき
  • ・建て替え前に敷地範囲を確認するとき

塀やブロックを境界線と決めつけるのは危険

塀やブロックがある場合でも、その位置が正しい境界線とは限りません。

国土交通省関東地方整備局では、道路の境界杭などは工事によって動いている場合があり、現地立会前に測量機械で変動を測定する必要があると説明しています。また、境界ブロックも、必ずしも財産境界というわけではないので注意が必要です。
参照:国土交通省関東地方整備局「よくある境界確定のQ&A」(2026年5月13日確認)

境界杭がなくても売却はできる?

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土地の境界杭が見当たらない場合の
対処法

境界杭が見当たらない場合でも、すぐに手続きを進めるのではなく、まずは現地と書類の両方から手がかりを集めましょう。

確認するもの 主な確認内容
現地の杭 道路沿い・塀の端・庭の隅
法務局の資料 公図・地積測量図・登記情報
過去の書類 売買契約書・重要事項説明書
隣地所有者の話 過去の境界認識

庭や塀の周辺に境界杭が埋もれていないか確認する

まずは、道路との接点や塀の端、庭の隅などを確認します。
しかし、杭らしきものを見つけても、勝手に抜いたり動かしたりしてはいけません。境界に関わる目印を自己判断で扱うと、隣地所有者とのトラブルにつながります。

法務局や過去の書類で境界の手がかりを確認
する

現地で杭が見つからない場合は、法務局で公図や地積測量図、登記事項証明書を確認します。公図は土地の位置関係を把握する資料であり、地積測量図は土地の面積や境界点を確認する手がかりになります。


また、相続した土地では、親族が保管していた売買契約書や重要事項説明書に測量図が添付されている場合もあります。

隣地所有者へ確認する際は伝え方にも注意する

隣地所有者が長く住んでいる場合、過去の境界杭の位置や外構工事の経緯を覚えていることがあります。
しかし、口頭の認識だけで境界を決めることはできないため、話を聞く際は、一方的に境界を主張するのではなく、「資料確認のために過去の状況を伺いたい」と伝えることを意識しましょう。

前橋市で境界杭を復元・確定するための手続き

境界杭が見つからない場合や、売却前に境界を明確にしたい場合は土地家屋調査士へ相談する流れが現実的です。
特に前橋市の道路や水路に接している土地では、民地同士の境界だけでなく、官民境界の確認が必要になる場合があります。

土地家屋調査士に依頼して現地測量を行う

土地家屋調査士に依頼すると、法務局資料や現地状況をもとに測量を行い、境界の復元や確認を進めます。

手順 内容
資料調査 法務局の公図や地積測量図、過去の図面を確認する
現地測量 現地を測量し、境界杭や既存標識の有無を確認する
仮杭の設置 必要に応じて、境界の目安となる仮杭を設置する
立会い 隣地所有者と現地で境界の位置を確認する
書類作成 合意後に境界確認書や確定測量図などを作成する

市道や水路に接する土地は官民境界の確認が
必要

土地が前橋市の道路や水路に接している場合は、民地と公共用地との境界確認が関係します。

前橋市では、民地と隣接する道路・水路等との境界確定について、申請に基づいて立会いを行う制度が案内されています。申請時には、案内図、公図の写し、登記簿記載証明の写し、隣接土地所有者一覧などが必要です。
参照:前橋市「境界確定業務について」(2026年5月13日確認)

確定測量図や境界確認書を売却時の資料として保管する

境界が確定したら、確定測量図や境界確認書などの資料を保管します。売却時に資料を提示できれば、買主に土地の範囲を説明する根拠になります。
境界杭そのものだけでなく、境界を確認した記録を残すことも、土地売却を円滑に進めるための準備です。

境界杭がなくても売却はできる?

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土地の境界線と杭に関するQ&A

Q1.土地の境界杭がないと売却できない?
A1. 境界杭がない土地でも、法律上ただちに売却できないとは限りません。

しかし、買主から測量や境界確認を求められる場合があります。売却後のトラブルを防ぐためにも、売却活動の前に境界の状況を確認しておきましょう。
Q2.境界杭がない場合、自分で杭を打ってもいい?
A2. 隣地との境界に関わる重要な目印のため、自己判断で杭を打つのは避けましょう

刑法262条の2では、境界標を損壊・移動・除去するなどして、土地の境界を認識できないようにする行為について、境界損壊の規定が設けられています。
Q3.隣地所有者と境界の認識が違う場合はどうすればいい?
A3. まずは公図、地積測量図、登記事項証明書などの資料を確認します。

その上で、土地家屋調査士に測量を依頼し、資料と現地状況をもとに境界を確認する流れが基本です。当事者同士だけで話し合うと感情的な対立に発展する場合があるため、専門家を交えて進めましょう

まとめ

土地の境界線を示す杭が見当たらない場合、塀やブロックの位置だけで境界を判断するのは危険です。まずは現地を確認し、法務局の公図や地積測量図、過去の契約書類を確認しましょう。


また、前橋市の道路や水路に接する土地では、官民境界の確認が必要になる場合があります。

境界を明確にしておくことは、隣地トラブルの予防だけでなく、土地売却を円滑に進めるための大切な準備です。

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